自作ドローンに使うバッテリーの充電、保管、廃棄、安全確保についてです。
目次
バッテリー充電器の選び方
バランスチャージ、ストレージチャージ、ディスチャージ、バッテリーメーター機能がついているものがお薦めです。
- バランスチャージ
- セル単位で電圧をチェックしながら充電します。
- ストレージチャージ
- 長期間保管に適した電圧に充電します。
- バランスディスチャージ
- セル単位で電圧をチェックしながら放電します。
- バッテリーメーター
- 各々のセルの電圧のチェックします。
Lipoバッテリーは非常にエネルギーをもっているので何か不具合があると発火することもあります。Lipoバッテリー用防火保管ケースも同時に購入しておきましょう。。
今回、使った充電器の新製品と防火バッグです。
Lipoバッテリーを充電する。
必ず充電器側のコードを接続してから、次にそのコードにバッテリをつなぎます。ショートの危険を防ぐためです。 バッテリーのXT60コネクタ、バランスボードの4sの所にバランスケーブルを接続します。
このLipoバッテリーは、1550mAh、4cells、95Cの仕様を持つバッテリーです。バッテリー充電の設定は、
- Lipoバッテリー
- バランスチャージ
- 充電電流(A)は1550mAhより1.5A
- 充電電圧(V)は4cellsなので4sを選択する
にします。念の為、防火ケースにいれて充電します。
これでスタートすれば、だいたい1時間30分程度で充電完了です。
Lipoバッテリーの各々のcellの電圧をチェックしてみる。
充電器には、バッテリーメーターがあります。充電したバッテリーをつなげてチェックすると1cellの電圧を各々確認できます。それぞれの電圧に大幅な差がないか確認します。このバッテリーは問題なさそうです。
Lipoバッテリーを保管する。
長期間使わずに保管する際は、ストレージモードで充電して保管しておきます。保管する場合の今回のストレージモードの設定は、
- ストレージチャージ
- 充電電流(A)は1550mAhから1.5A
- 充電電圧(V)は4cellsなので4sを選択する
となります。これで、保管用の電圧にバランス充電されます。防火ケースにいれて高温にならない場所にバッテリーは保管しておきましょう。
Lipoバッテリーの消化方法
もし、発火してしまったらどのように対処したらいいかも覚えておきましょう。
UAS測量調査協議会の リチウムイオンバッテリーの安全な取り扱いと廃棄について がとてもわかり易いので、紹介します。以下一部引用です。
完全に鎮火するまで、大量の水を掛け続けてください。水に浸けてバッテリーを冷やすことも消火を速めます。砂や粉末消火器、防火布等は類焼防止に有効なので、大量の水がない場合は砂や粉末消火器、防火布等で消火活動(類焼防止)をしてください。鎮火後は念のため、防火容器に入れて保管するなどの対策を取ってください。
UAS測量調査協議会 リチウムイオンバッテリーの安全な取り扱いと廃棄について
また、消防署の資料などの確認をお勧めします。ドローンのバッテリーの発火事例のデータや写真、誤充電の発火動画なども見れます。
場合によっては119番することも考えていください。
Lipoバッテリーの廃棄方法
基本的には、充電器のディスチャージモード機能を使ってバッテリーを安全に放電させます。その後、適切な廃棄方法で廃棄します。一般社団法人JBRCや販売御者に回収箇所を問い合わせてみてください。
廃棄方法に関しても、UAS測量調査協力協議会の リチウムイオンバッテリーの安全な取り扱いと廃棄について が参考になります。下記が一部引用です。
ネット上には廃棄前に水や塩水に浸けて放電させることを推奨している記述がありますが、水に濡れた電池はJBRCでは回収できません。機体や充電器の放電機能を使って放電させてください。
UAS測量調査協力協議会 リチウムイオンバッテリーの安全な取り扱いと廃棄について
水や塩水に浸ける処理には、次のような反応があります。水や塩水の電気分解が起こり、マイナス極からは水素、プラス極からは酸素、または塩濃度が高い場合は塩素ガスが発生します。水素ガスは滞留すると引火爆発の危険があります。塩素ガスは毒性が強く中毒の危険があります。緊急避難のために水や塩水に浸ける場合は、屋外で、または、十分な換気をして行わなければなりません。
まとめ
今回は、Lipoバッテリーの取扱について紹介しました。自作ドローンでLipoバッテリーの取り扱いには十分注意しましょう。
とりあえずやってみよう!